した【重要なお知らせ】
2021年4月末にて、こちらのショルダーバッグの販売を終了しました。
詳しくは「帆布のショルダー・トート販売終了のお知らせ」を御覧ください。
修理は継続していきます。どうぞよろしくお願いします。
リュックをつくって売るようになってからよくショルダーバッグはないの?ときかれました。
そう言われるのはうれしいことなのですが、それまで僕も山根澪もショルダーバッグを使うことはほとんどなかったので、どういうものがいいのかさっぱりわかりませんでした。
それでも、そんなに欲しい人がいるのかと思ってしばらく考え続けていました。
そんな時に思いあたったのが、抽斗です。
僕はよく物をなくします。なかでも文具類がひどくて、特にペンはあっちこっちに置きっぱなしにします。そんな自分が嫌で、なくさないためにペンは2本しか持っていません。その2本ですら気が付くとどこかへ行ってしまいます。
置き場所を決めておけばいいと思うのですが、家の中のあちこちで使うし、外出しているときにも使いたいので、それをいつも入れておく収納場所としてショルダーバッグを考えればいいのではと思ったのです。
ペンの他にも、いつも一緒に持ち歩く本、ノート、携帯電話、カード類、現金、これらがショルダーバッグに入っていれば、それをそのまま持ちだせばいい。家にいる時は、それらを使う時だけ取り出して使い終わればまたショルダーバッグに戻せばいい。抽斗にしまうように、抽斗を持ち歩くように。
試作してみたところ、これは大成功でした。このショルダーバッグさえ身近にあれば、必要なものが揃っている安心感があります。実際に持ち歩いてみると、友達や知り合いの評判も良くて、細部のデザインを詰めて製品として完成させました。
底には外側から3㎜ほどの厚めの革を、内側からも帆布を挟むようにこちらは薄手の革を底敷にして手縫いしています。
このため、四角いバッグの形が崩れず、中身が空でもしっかり立ちます。抽斗としてのいつも同じ存在感を保つこと。この丈夫な箱の持つ安心感がこのショルダーの大きな特徴です。
A5サイズのノートがピッタリと入ります。ちょうど文庫本2冊を背中合わせに入れることができます(背中合わせだと本が傷みません)。
フタはバッグの前面に垂らして、留め具は使っていません。留め具の代わりに、厚め(2.5mm)のヌメ革をつけて重りにしています。すぐ取り出せてすぐ閉められる手軽さとシンプルさを両立させました。
フタを跳ね上げると、前面にポケットがついています。
ペンが2本、小型の携帯電話(iPhone4がぴったり入るサイズ)、クレジットカードや交通系ICカード、その上はコインポケットです。もちろん、ここに上げた以外のものもすっきり入れられるはずです。ズボンのポケットのような感じでなので、多少小さいものでもポケットの中で動きません。
家にいる時は壁などにバッグを掛けておいて、筆記具が必要なときはここから取り出し、使い終わればここに戻します。机の上においておけばまさに抽斗です。
CARAPACEの基本的な考え方である修理と丈夫さはこのショルダーでも踏襲しています。特に革の縫い付けをすべて手縫いにしてあることで、縫い糸が切れた時も革そのものへのダメージは小さく縫え、修理がしやすくなっています。
素材は、リュックで使用していたものと同じ倉敷の帆布とタンニン鞣しのヌメ革です。デザイン上のアクセントにもなっている前布に貼ってあるヌメ革は、機能としては、フタが開かないようにする重りなのですが、実は、ついつい手で触って感触を確かめて楽しむことができます。そちらの方が、より「大切な」機能かもしれません。
僕自身は肩紐を調節しながら使うということはほとんどありませんので、調節できないシンプルなタイプにしています。着ている服や掛け方(斜め掛け、ストレート)に合わせて調整したい方は調整金具付きもご用意しています。
帆布の色は20色から選べます。肩紐、本体、ポケットの3つをどの色にするか、それだけでも結構悩んでしまうのですが、さらに縫い糸(ステッチ)も20色から選べます。たぶんそう簡単には決められないと思いますので、ぜひ工房まで脚をお運びいただいて布と糸のサンプルを見て触りながらじっくりお選びください。
使う人にとってはあまり関係のない話かもしれませんが、このショルダーバッグの細部は技術的にかなりマニアックな作り方をしています。
ひとつ目は、帆布の端の処理です。通常、布の端はほつれてこないようにロックミシンをかけたりパイピング処理をしますが、このショルダーバッグでは一切行っていません。すべて三つ折で処理しています。手間は増えますが、ロックミシンやパイピングでは出せないカチッとした質感を出しています。これが全体の箱っぽさにもつながっています。
ふたつ目は、肩紐にすべて帆布の端を使っています。ひとつ目の端処理にもつながりますが、これにより肩紐の端が分厚くならずフラットになります。約90cm幅の布の端部分しか肩紐には使えないため、とても贅沢な布の取り方です。残った部分を他の部材にうまく使うこととで無駄が出ないように工夫しています。
みっつ目は、デザイン上の大きな特徴でもある2本の平行に走るステッチが交差しません。これにより全体のデザインの統一感を出しています。ミシンがけの際の精度が問われます。
以上、大量生産品ではなかなか実現できないマニアックなポイントでした。
基本価格(オプション無し)
15,000円(税込み)
本体
肩紐の長さ
重さ
・幅 約23cm
・マチ 約5cm
・高さ 約16cm
A5ノートが入ります。
・Mサイズ 約115cm
・Lサイズ 約130cm
・調節金具付(オプション)
最大約135cm
最短約70cm
・M・Lサイズ 約280g
・調節金具付 約300g
内ポケット
帆布・牛革・真鍮金具(肩紐調節金具付の場合)
帆布は20色からお選びいただけます。本体、ショルダー紐、ポケットをそれぞれ別の色で作ることができます。(画面上の色と実際の色が異なる場合があります)
このHPに掲載した3つのショルダーバッグの配色はこちらのブログに掲載しています。
左から
①オフホワイト
②ベージュ
③カラシ
④イエロー
⑤オレンジ
⑥モカベージュ
⑦コーヒー
⑧ピンク
⑨Sピンク
⑩キャニオンレッド
⑪アカ
⑫アズキ
⑬ブルー
⑭コン
⑮ハナコン
⑯グリーン
⑰コイグリーン
⑱オリーブ
⑲グレー
⑳クロ
縫い糸も20色からお選びいただけます。帆布同様に本体、ショルダー紐、ポケットをそれぞれ別の色で作ることができます。(画面上の色と実際の色が異なる場合があります)
※こちらの見本は帆布のオフホワイトに糸を縫ったものです。
追加価格 2,000円
肩紐長さを最大135㎝、最短約70㎝に調節できます。
ご注文を受けてから製作します。注文状況にもよりますが発送までに通常4-6週間ほどかかります。